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高尿酸血症 UP-TO-DATE編集協力 HealthDay

VOL.7

血清尿酸値高値が冠動脈疾患死および脳卒中死と有意に関連

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血清尿酸値が高いと、冠動脈疾患(CHD)および脳卒中による死亡リスクが有意に上昇するという研究結果を、英キングス・カレッジ・ロンドンのMohsen Mazidi氏らが「Atherosclerosis」3月号に発表した。これらの関連は、特に50歳を超える女性で顕著だったという。

血清尿酸値がCHDや脳卒中死亡の独立したリスク因子であるかは、いまだ確定していない。Mazidi氏らは今回、1999~2010年の米国国民健康栄養調査(NHANES)のデータを用いて、20歳以上の男女21,025例(平均年齢47.6歳、男性48.7%)を対象に、血清尿酸値と全死亡率およびCHD、脳卒中、がんによる死亡率との関連を前向きに分析。さらに、論文データベースを用いて、これらの関連を検討した前向きコホート研究のシステマティックレビューを行い、34件の研究(参加者は計73,717例、死亡例数4,239例)を対象にメタ解析を実施した。

144カ月の追跡期間中に3,520例が死亡した。死因別ではがんが832例、CHDが943例、脳卒中が234例だった。参加者を血清尿酸値の4分位数で4つの群に分けCox比例ハザード回帰モデルで分析した結果、血清尿酸値が最も高い群(中央値7.1mg/dL)では、最も低い群(同3.8mg/dL)と比べてCHDによる死亡率が10%有意に高く(相対リスク1.10、95%信頼区間1.02~1.20)、脳卒中による死亡率も8%有意に高かった(同1.08、1.03~1.13)。一方で、血清尿酸値と全死亡率およびがんによる死亡率との間に有意な関連は認められなかった。

次に、男女別で検討したところ、両性ともがん死亡率には有意な関係は認められなかったが、女性においてのみ全死亡率は血清尿酸値が高いと有意に上昇した(同1.12、1.02~1.25)。血清尿酸値とCHDおよび脳卒中による死亡率との関連は両性とも有意であったが、相対リスクはどちらも女性でより高く(それぞれ、同1.18、1.08~1.30、同1.14、1.04~1.25)、特に50歳を超える女性で高かった(それぞれ、同1.38、1.17~1.61、同1.27、1.13~1.41)。

メタアナリシスの結果、血清尿酸値は全死亡率(同1.21、1.07~1.37、P=0.002)、CHD(同1.24、1.14~1.35、P<0.001)および脳卒中(同1.29、1.17~1.42、P<0.001)による死亡率それぞれのリスク上昇と有意に関連した。一方、血清尿酸値とがんによる死亡率との間に有意な関連は認められなかった。さらに、血清尿酸値は同レベルであっても、中心性肥満であるほどCHDおよび脳卒中による死亡リスクは高まることも示された。

これらの結果を踏まえ、Mazidi氏らは「今回の研究から、血清尿酸値はCHDおよび脳卒中による死亡率に悪影響を与える可能性があり、特に50歳を超える女性、つまり閉経後の女性でその傾向は顕著であることが分かった。今後、血清尿酸値を低下させる治療で死亡率が低下するのか、ランダム化比較試験などで検証する必要がある」と述べている。

(編集協力HealthDay)