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高尿酸血症 UP-TO-DATE編集協力 HealthDay

VOL.9

COVID-19患者への補助療法として
プロバイオティクスと低プリン体食が有用か

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リオ・グランデ・ド・ノルテ国立大学(ブラジル)のAna H. A. Morais氏らは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者に対しては、プロバイオティクス(人体に有益な微生物)による免疫力強化と低プリン体食を通じてのウイルス増殖抑制が効果的な補助療法となり得るとするナラティブレビューを、「Nutrients」6月10日オンライン版に発表した。

世界中で感染拡大が続くCOVID-19は、予防法と治療法の確立が急務となっている。Morais氏らは今回、プロバイオティクスと低プリン体食による栄養療法の効果に着目した。まず、ウイルス感染症に対する補助療法としてのプロバイオティクスの有効性を示唆する諸研究を紹介。プロバイオティクスにより、ウイルスによる急性呼吸器感染症の発生や罹病期間が抑えられ、同時に抗菌薬の使用も抑制されたという研究に言及した。

Morais氏らは、特に乳酸菌の一種であるラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri;L. gasseri)に着目。この菌は、樹状細胞の活性化などを通して、感染症などに対する免疫機能を向上させ、また抗炎症作用を増強させるほか、インフルエンザウイルスに対する全身および局所免疫を強化するなどの利点も報告されているとしている。

Morais氏らが注目したもう一つの点は、L. gasseri PA-3によるプリン体吸収低減効果である。プリン体を減らすことは、ウイルスのDNAやRNAの合成を阻害することになるからである。L. gasseri PA-3は、in vitroでプリン代謝に関連するイノシンや代謝物を吸着することが示されており、また臨床研究の中には腸からのプリン体吸収を減少させることを示したものもある。さらに、COVID-19患者の中には、L. gasseriやビフィズス菌が減少したときに特徴的に見られるディスバイオシス(腸内菌共生バランス失調)を呈する患者が存在することも明らかになっている。

以上を踏まえ、Morais氏らは、プロバイオティクスによる腸内細菌叢の制御と低プリン体食がCOVID-19患者に対する補助療法として有用である可能性を示唆。その上で、「今後、研究が進められていくと、プロバイオティクスの作用機序や応用の可能性が解明されていくだろう」と述べている。

(編集協力HealthDay)