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高尿酸血症 UP-TO-DATE

高尿酸血症 UP-TO-DATE編集協力 HealthDay

VOL.11

低脂肪食と地中海食、低炭水化物食が血清尿酸値低下に有効か/
プリン体摂取制限なし、患者の好みに合う食事療法

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低脂肪食、地中海食および低炭水化物食はいずれも、血清尿酸値と心血管リスク因子を改善する可能性があることが、DIRECT(Dietary Intervention Randomized Controlled Trial)試験の二次解析から示された。この研究の詳細は、「Diabetes Care」に9月2日掲載された。

低脂肪食や地中海食、低炭水化物食などの食事療法が血清尿酸値に与える影響を検討した介入試験はほとんど実施されていない。2005年7月~2007年7月にイスラエルで実施された「DIRECT試験」は、これら3種類の食事療法が及ぼす種々の影響を調べるために、対象者を24カ月に渡り追跡したものである。今回、米マサチューセッツ総合病院のChio Yokose氏らは、この試験で得られたデータを用い、これらの食事療法が血清尿酸値および心血管リスク因子に与えた結果について検討した。

DIRECT試験には、BMI 27以上で40~65歳、または年齢・BMIを問わず2型糖尿病もしくは冠動脈疾患である、計322人の男女が参加した。今回の対象としたのは、低脂肪食(カロリー制限あり)群、地中海食(カロリー制限あり)群、または低炭水化物食(カロリー制限なし)群に割り付けられ、血清尿酸値のデータが得られた計235例(各群85例、76例、74例)で、平均年齢52歳、平均BMI 30.5、男性が88%であった。ベースライン時の平均血清尿酸値は363μmol/L(6.1mg/dL)であり、高尿酸血症つまり416μmol/L(7mg/dL)以上の者は24%を占めていた。分析には、ベースラインから追跡開始6カ月後および24カ月後のデータを使用した。

その結果、6カ月時点では48μmol/L低下(3群いずれも48μmol/L)、24カ月時点では18μmol/L低下し(低脂肪食群24μmol/L、地中海食群12μmol/L、低炭水化物食群18μmol/L)、どちらも3群間で差は見られなかった(P>0.05)。体重、HDL-コレステロール(HDL-C)、総コレステロール/HDL-C比、トリグリセライド、空腹時インスリン値も3群全てで有意に改善した(6カ月時点でP<0.05)。多変量線形回帰モデルにより年齢、性別、ベースライン時の血清尿酸値などを調整して解析したところ、対象者全体としての24カ月時点での平均血清尿酸値に有意に関連していたのは、体重減少と空腹時インスリン値のみであった(P<0.05)。
さらに、高尿酸血症の者に限定して解析したところ、平均血清尿酸値は、6カ月時点において、低脂肪食群では113μmol/L、地中海食群では119μmol/L、低炭水化物食群では143μmol/Lそれぞれ低下し(群内比較:P<0.001、群間比較:P>0.05)、24カ月時点ではそれぞれ65μmol/L、83μmol/L、77μmol/L低下した(群内比較:P<0.01、群間比較:P>0.05)。また、3群いずれも、6カ月時点では、体重と空腹時インスリン値が有意に低下した。

これらの結果を踏まえ、Yokose氏らは「低脂肪食と地中海食、低炭水化物食は減量を目的としているが、プリン体の摂取については制限されていない。今回、これらの食事の摂取で、血清尿酸値と心血管リスク因子の双方に良い影響が見られたが、これは減量とインスリン抵抗性の改善を介してのものだと考えられる」と結論。「これらの食事療法は、患者個々の合併症や好みに合わせた治療の選択肢となり得る」と付け加えている。

(編集協力HealthDay)